(1)由来
私たちの祖先は味噌、醤油、納豆、かつお節など、微生物の働きを利用した優れた発酵食品を今に伝えています。発酵技術を生活に活かしているという点で日本は世界一といっても過言ではありません。これは温暖多湿な気候風土による部分が多いのだろうと思われ、既に縄文中期に樽型の土器でヤマブドウ、ノイチゴ、アケビ、ガマズミ、コケモモなどの液果類で酒を仕込んだとされています。植物エキスの原形は、樹木の洞などに保存した果実や野草が自然発酵したものが傷や病気に効いたという民間伝承だとされています。
また、神道系創唱宗教である大本の出口王仁三郎師が蒙古(モンゴル)を訪れた折のこと。道端の草を口に噛み「これが酵素だ。これから酵素の時代になる」と言ってその汁で怪我をした従者の傷を癒したと伝えられています。この従者が語り伝えた話に基づき民間伝承を技術的に高め、植物性複合酵素につながっています。「酵素」と呼ばれるようになった由来でもあります。
酵素という呼ばれ方から生体内酵素と混同されることが多いのですが、細胞を活性化する、複合的な物質と理解されています。